”不動産鑑定評価書”と"無料査定書”の違いは?

無料査定と鑑定評価の違い

無料査定書とは?

無料査定書とは、宅建業者が売買の仲介をする際に交付するものです。
よくチラシやネットで「無料査定します!」と謳っていますね。

その名の通り無料でできますので、戸建住宅やマンションなどを売ろうと思っている方は、売却を依頼する不動産業者に査定してもらうのがおすすめです。

不動産鑑定評価書とは?

鑑定評価書

不動産鑑定評価書とは、国土交通省が定める不動産鑑定評価基準に則って作成される公的証明力を有した文書です。
費用は15万~30万円ほど掛かりますが、国家資格を有する不動産鑑定士しか鑑定評価をすることが許されていません。

両者の違い

比較項目無料査定書不動産鑑定評価書
誰が評価する?誰でもできる不動産鑑定士
費用は?無料15万~30万程
信用性は?マンションや戸建てなら大丈夫(複数査定必須)公的な証明力を持つ
メリット費用がかからない客観的な時価がわかる
デメリット契約を取るために「高く査定する業者」がいる費用が掛かる
その他マンション・戸建てならば無料査定で十分左記以外の不動産で相場がわからない場合等に有用

注意点

1.不動産の鑑定評価は、法律により不動産鑑定士以外の者が有償で行ってはいけないことになっています。
つまり宅建業者が、不動産査定を有償で行ったら違法行為になります。

2.現実にあった話ですが、不動産業者が売却仲介の契約を取るために異常に高い金額で査定書を発行しているケースもあります。
私はその"査定書"と呼ばれるものを見せてもらいましたが、正直とんでもない内容でした。(発行者はなんと大手不動産会社です)
このような悪質な業者につかまると売れ残ってずるずる値下げをしなくてはなりませんので、必ず複数業者に無料査定を依頼することをおすすめします。

3.遺産分割や財産分与等で正確に時価を知りたい場合は無料査定ではなく、不動産鑑定をすることをおすすめいたします。

まとめ

私は不動産鑑定士でもあり、宅建士でもありますので公正な立場で記述させて頂いておりますが、両者は一長一短のように思います。
例えばマンション・戸建ての売買の参考であれば、無料査定を複数社に依頼すれば十分であると思います。

一方、上記以外の不動産(工場、倉庫、事務所、市街化調整区域内の不動産、無道路地等)など個別性の高い不動産については、多少費用が掛かったとしても不動産鑑定を利用する価値はあるのではないかと思います。

不動産は高額ですので後悔しないためにも、状況に合わせて無料査定と鑑定評価を上手に活用することをおすすめいたします。

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不動産鑑定士

倉坂 和斗
倉坂 和斗税理士試験科目合格・宅地建物取引士・FP技能士
株式会社バリューアプレイザル
(公)日本不動産鑑定士協会連合会 会員
(公)東京都不動産鑑定士協会 会員

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