不動産鑑定評価書への押印が廃止に

押印廃止の通知

令和3年8月13日付で、国土交通省より鑑定評価書への押印廃止について通知がありました。

「デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律」が改正されることにより、2021年9月1日から鑑定評価書への押印義務が廃止になるとのことです。

署名押印義務

不動産鑑定業者が発行する不動産鑑定評価書はこれまで署名押印が法律により義務付けられていました。

不動産の鑑定評価に関する法律 (改正前)

第三十九条 

不動産鑑定業者は、不動産の鑑定評価の依頼者に、鑑定評価額その他国土交通省令で定める事項を記載した鑑定評価書を交付しなければならない

2 鑑定評価書には、その不動産の鑑定評価に関与した不動産鑑定士がその資格を表示して署名押印しなければならない。

不動産鑑定業者は、国土交通省令で定めるところにより、鑑定評価書の写しその他の書類を保存しなければならない。

上記のうち2項が改正され、令和3年9月1日からは署名押印のうち、押印のみが廃止となります。
したがって署名は今まで通り必要です。

なお押印があっても鑑定評価書は有効であることが通知に明記されています。

士業の印鑑

そもそも士業は肩書の入った印鑑を持つケースが多いです。

弁護士・公認会計士・司法書士・行政書士etc
(印鑑廃止の流れは続くと思いますが・・)

不動産鑑定士もこれまでは署名押印が必須であったため、当然私も持っています。

一昔前であれば相当高かったであろう資格印ですが、今ではインターネットショップで安価に購入できます。
(電子印鑑までついてきます)

私の印鑑の書体は、どなたでも容易に読んで頂けるように隷書体にしました。
(吉相体などはかっこいいですが、ほぼ読めません。。)

初めて不動産鑑定士の資格印を作るときに、書体に悩み、ワクワクして素材を選んだことを今でも覚えています。

押印廃止について

個人的には業務効率化のための押印廃止は賛成です。

もっとも、不動産鑑定評価書への押印は業務効率化を阻害するものではなく、その責任の所在を明らかにすることを目的とするものであると考えます。

(完成した不動産鑑定評価書に自身の印鑑を押印をするときは、本当にその責任の重さをビリビリと感じます)

このような理由から当社の不動産鑑定評価書は、押印を続けるつもりです。

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不動産鑑定士

倉坂 和斗
倉坂 和斗宅地建物取引士・FP技能士
(公)日本不動産鑑定士協会連合会 会員
(公)東京都不動産鑑定士協会 会員