利回りの種類

そもそも利回りとは?

利回りとは「価格」と「収益」の関係のことです。

例えば、毎年50万円の配当金がもらえる株を1000万円で購入したら利回りは5%となります。

株式投資の配当利回り 50万円÷1000万円=5%


不動産の場合も全く同じです。

毎年500万円の賃貸収益がある賃貸アパートを1億円で購入すると利回りは5%となります。

不動産投資の利回り 500万円÷1億円=5%


このように基本的には利回りは収益÷価格で求めることができます。

リスクと利回り

利回りはリスクと密接な関係があります。

例えば1億円の運用を考えているAさんとBさんがいました。

Aさんは銀行の普通預金に1億円預けて1年間で1000円の収益があがりました。

一方、Bさんは1億円で投資不動産を購入して1年間で500万円の収益があがりました。

銀行預金の利回りと不動産投資の利回り

Aさん:銀行預金の利回り→1,000円÷1億円=0.001%
Bさん:不動産投資の利回り→500万円÷1億円=5%

同じ元手(1億円)で同じ期間(1年間)運用してなぜこんなにも利回りが違うのでしょうか。

それはリスクの存在があるからです。

銀行は余程のことがなければ潰れない上に、万一潰れたとしても1000万円までは保護されています。(ローリスク)
一方不動産投資は、建物老朽化、賃貸経営管理、不良賃借人等様々なリスクがあります。(ハイリスク)

これが利回りとリスクの関係です。
つまり、リスクが低ければ利回りは低くなり、リスクが高ければ利回りは高くなります。


不動産鑑定で用いられる利回り

不動産鑑定では様々な利回りが使われます。
今回はそれぞれ簡単にご紹介だけさせて頂きます。

還元利回り

賃料から価格を求める利回りです。
鑑定評価では、純収益を還元利回りで除して価格を求めます。
(この手法を収益還元法と呼びます)

利回り
1

割引率

将来の収益を現在時点の価値に割り戻すために使用される率です。
鑑定評価では、主として①還元利回りを求める方法②DCF法で使用されます。

利回り
2

期待利回り

価格から新規賃料を求めるための利回りです。
鑑定評価では新規賃料を求める手法である積算法で用います。

利回り
3

継続賃料利回り

価格から継続賃料を求めるための利回りです。
鑑定評価では、継続賃料を求める手法である利回り法で用います。

利回り
4

最終還元利回り

DCF法において、復帰価格を求めるために用います。

利回り
5

不動産鑑定コラム無料購読

不動産鑑定のお問い合わせ

不動産の価格または賃料でお困りの際は下記からお気軽にご相談ください。
当日または翌日中にメールで御連絡をいたします。