実務修習テキストのご紹介

不動産鑑定士になるためには、①不動産鑑定士試験に合格し、②実務修習を修了することが必要です。
今回は「実務修習」で使用するテキストについてご紹介します。
(不動産鑑定士を目指す方向けのゆるいコラムです)
実務修習の全体像
不動産鑑定士試験に合格したあとに不動産鑑定士登録するためには、実務修習を受ける必要があります。
実務修習は、①講義、②基本演習、③実地演習、④修了考査から構成されており、1年間または2年間実務を学びます。
- 講義
- 形式:eラーニング
内容:基礎知識、種類別鑑定評価、技術的知識

- 基本演習
- 場所:東京会場
形式:集合研修(グループワーク)
期間:2日または3日間を4回
内容:第1段階から第4段階

- 実地演習
- 場所:実地演習実施機関(鑑定事務所or明海大学)
形式:指導鑑定士の指導を受けながらの鑑定評価書作成
期間:1年または2年間
内容:13類型の鑑定評価書の認定必須

- 修了考査
- 1.口述の考査(約25分~40分間)
2.多肢択一式による記述の考査
3.論文式による記述の考査

- 実務修習修了
- 修了考査の合格率は70%~80%程
実務修習に合格後、不動産鑑定士として登録が可能

実務修習テキストの内容
実務修習(主に講義)において使用されるテキストは次の2冊です。
講義テキスト(第16回)

サイズ:A4サイズ
ページ数:557ページ
会員価格:15,400円(税込)
非会員価格:30,800円(税込)
- 不動産鑑定士の倫理及び責任の範囲
- 行政法規総論
- 価格等調査ガイドライン
- 統計の基礎的知識
- 不動産登記の概要
- 土地建物に関する税金
- 収益還元法
- 原価法
- 開発法
指導要領キスト(第16回)

サイズ:A4サイズ
ページ数:389ページ
会員価格:10,450円(税込)
非会員価格:20,350円(税込)
- 更地の鑑定評価
- 借地権と底地の鑑定評価
- 宅地見込地の鑑定評価
- 貸家及びその敷地の鑑定評価
- 区分所有建物及びその敷地の鑑定評価
- 地代の鑑定評価
- 家賃の鑑定評価
テキストは主に実務修習講義で使用されます。
現役の不動産鑑定士の中にはこのテキストの内容に否定的な方もいますが、私は好きです。
(今でもよく読んでいます)
値が張るので毎年買うことはありませんが、不動産鑑定基準等に改正があれば必ず買おうと思ってます。
実務修習テキストの購入方法
そしてこのテキスト、なんと一般の方でも購入できます。
(ただし、購入できる期間が非常に短く、かつ、非常に高いです)
毎年2月頃に日本不動産鑑定士協会連合会のホームページで販売開始が案内されます。
ちなみに令和4年度(第16回実務修習テキスト)の第一次申込期間は、令和4年2月4日~令和4年2月10日です。
※第一次で販売予定数に達しなかった場合には5月中旬ごろに再販される可能性があります。
まとめ
市販の不動産鑑定関連の書籍は様々な意見や解釈が広がっていてとても面白いのですが、中にはビックリするような内容の本もあります。
そのような本の中で、日本不動産鑑定士協会連合会が編著している「要説」と「実務修習テキスト」はいわば【お墨付き】のような本ですので、ある程度安心して読むことができます。
不動産鑑定士

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