日本不動産鑑定士協会連合会の「研究報告」とは?

研究報告
鑑定業務に携わっている不動産鑑定士は通常「日本不動産鑑定士協会連合会」(以下、連合会)に所属しています。
当然私も連合会に所属しておりますが、連合会では、不動産鑑定士が業務を行うに際して参考となるものとして「実務指針」「業務指針」「研究報告」を広く一般に公表しています。
(ただし研究報告については連合会非会員の方は一部のみ公表及び販売)
指針等の種類
連合会において公表されている指針等は次のようなものです。
今回は上記のうち、「研究報告」についてわかりやすく御紹介します。
会員向け研究報告
会員向けに公表・販売されている研究報告は下記の通りです。
発行年月 | タイトル | 頁 |
---|---|---|
令和3年6月 | 裁判のための鑑定評価等に関する研究報告 | 17 |
令和元年12月 | 配偶者居住権等の鑑定評価に関する研究報告 | 42 |
令和元年9月 | 土壌汚染地の鑑定評価 | 117 |
令和元年6月 | 借家権の鑑定評価に関する論点整理 | 88 |
令和元年6月 | 借地権の鑑定評価に関する論点整理 | 42 |
令和元年5月 | ESG不動産投資の不動産の鑑定評価への反映 | 108 |
研究報告はこの他にも多くのものがあり、全部で199もの研究報告があります。
会員であれば直近1年間は無料でダウンロードできるとのことです。
非会員向け研究報告
非会員向けには次の研究報告が公表・販売されています。
発行年月 | タイトル | 価格 |
---|---|---|
令和元年12月 | 配偶者居住権等の鑑定評価に関する研究報告 | - |
平成28年2月 | 第13回収益用不動産の利回り実態調査 | 4,620円 |
平成27年2月 | 第12回収益用不動産の利回り実態調査 | 3,940円 |
平成26年2月 | 第11回収益用不動産の利回り実態調査 | 5,420円 |
平成25年1月 | 第10回収益用不動産の利回り実態調査 | 4,980円 |
平成24年2月 | 第9回収益用不動産の利回り実態調査 | 4,300円 |
不動産鑑定士試験と研究報告
不動産鑑定士試験では「不動産鑑定評価基準」を勉強することになりますが、研究報告の内容については当然触れられません。
受験者の方はこういう資料にも興味があると思いますが、試験の合格を優先させる方が重要です。
試験期間中は全く読む必要がありませんので、まずは試験に専念して下さい。
ただし合格後、実務開始前までには必ず読むことをお勧めします。
まとめ
私自身、連合会の会員になるまでその存在すら知りませんでしたが、会員になってからは全て目を通しています。
連合会がこのような成果物を蓄積してくれていることに非常に感謝しています。
私が彼方を見渡せたのだとしたら、それは巨人の肩の上に乗っていたからです。
Sir Isaac Newton
(英語: If I have seen further it is by standing on yᵉ sholders of Giants.)
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