控除する方法

控除する方法の意義

控除する方法は、宅地見込地を評価するための手法です。
鑑定評価基準には次のように説明されています。

当該宅地見込地について、価格時点において、転換後・造成後の更地を想定し、その価格から通常の造成費相当額及び発注者が直接負担すべき通常の付帯費用を控除し、その額を当該宅地見込地の熟成度に応じて適切に修正して得た価格

不動産鑑定評価基準 各論第1章第1節Ⅳ

意義の解説

大まかな構成は次の通りです。
『造成後の価格』から『造成費用』及び『付帯費用』を控除したものが”控除する方法による価格”となります。

控除する方法

造成の更地価格

宅地見込地の評価ですので、造成後に宅地分譲することを想定します。
造成後の価格は、価格時点の更地価格に複利終価率を乗じて査定します。

複利終価率とは

元本を一定の利回りである期間複利運用した時点における、経済価値を求める率。
{\displaystyle (1+r)^{n}}
(注)n:運用期間、r:利回り

造成費用

造成費用についても、価格時点の造成費用に複利終価率を乗じて査定します。

付帯費用

付帯費用には、販管費、開発負担金等があります。

投下資本収益率

複利終価率を計算するのに使用する率は投下資本収益率です。
投下資本収益率は開発業者の投資採算性に基礎を置いた収益率であり、次の要素から構成されます。

・借入金利率(または自己資本配当率)
・開発利潤率
・危険負担率

控除する方法による価格

控除する方法


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